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LINE DEV DAY 2019 に参加してきた

深層学習と脳科学

生命化学(生命の誕生)の話から始まり、生命とは情報と物質からなる。つまり、自己を複製し次世代に伝える物質とこの時は言っていました。 そこから、神経科学に話が移り、脳=人間とは何かにまで言及し、思考・言語・意識・人間・社会・文明を司るモノ(社会に生きる生命:文化と社会はどこから来たのか)ということから、宇宙誌まで論理が発展しましたw

そんな話から始まり、現在の技術はどこまで発展しているのかというところに話が戻り、産業革命時代には、動力技術や機械技術が目覚ましい発展を遂げ、現在は生命技術(遺伝子編集)や情報技術(知能・心)にまで技術が及び、技術の発展は止まらないとおっしゃっていました。

これまでの話を統括して、物質の法則:宇宙、生命の法則:情報+物質=>進化、文明の法則:心+情報+物質=>社会・文化が人間を形成していて、知能を理解するにはこれらを理解する必要があるとのこと

そこから深層学習の問題点に話が移り、AI側は何故その結果に至ったのかという原理は追求しないが、人間はこれまでの歴史を辿ってみても原理にこだわっていることが見て取れる。つまり、人間は入力を基に正解に辿りつく時に、例えば、日蝕の予測を立てる際には、ケプラーの法則ニュートン力学を使用して予測を立てる。AIはそこまで言及できない。今あるデータからしか予測しないからだ。つまり、原理の創出・理解は人間にしかできないことだと言える。

では、ロボットは心を持てないのか?という疑問に対しては、現在は難しいと言える、種の生存と個の不合理:使命感を理解・体験できなからだ。 人間は不合理であるため芸術、愛、喜び、苦悩と言ったただ一度の、かけがえない人生に意味を見出す。これに対して、ロボットは合理的であるのが一つの原因であるとの見解を示した。

その他にも深層学習の問題点として、何故学習をうまく行うには層を深める必要があるのか、万能性と脆弱性と言ったことについてもお話されていたがここでは割愛する。

言いたいこととしては、AIも人間と一緒で「偏った知識ばかりを教え込まれると応用問題が解けないように育っちゃいますよ」という事。この辺がMachine Learningを使う際に考慮が必要な所。実際、新たなデータを学習し続けることでAIが過去のパターンを「忘れる」事もあり、これを「破壊的忘却」という。

その他、気になった情報

  • LINEアカウントの乗っ取り・なりすましは機械学習を用いて、2018年度は0件を達した。=>裏側については詳細はなし
  • サービスについて仮に明確なビジョンを描けなくても「こんな〇〇はイヤだ!」を明確化するのは超有効。なりたい姿ではなく、なりなくない姿を明確にする。これ、会社の組織文化づくりにも使えるメソッド
  • まだ、Perlが多数を占めていて、絶賛Javaに移行中
  • レコメンドシステムはML + オペレーティングで運用している
  • What: ビジネス、テック、クリエイティブのバランスを取るには、Why: 単一の指標ではサービスが歪みやすく行き詰まるから、How: 三者共通の認識モデルを作成、成長モデルを共有する
  • プロダクトをチームで作るのではなく独立したチームとし、お互いが干渉することことなく並行して開発をすすめる
  • 焦点を当てるべきは「システム」ではなく「会社」のボトルネック。ビジネスサイドの人間とも対等に話をし、仮説を最小限の工数で検証できるか考える。

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